これ、なんだかわかりますか?塩です。スイスワイン銘醸の地、Yvorne(イヴォルヌ)のおよそ10km離れた隣町BEX(ベ)の塩です。レマン湖東端からも20kmくらい、遠くありません。BEXには、塩鉱があり、塩の産地として有名なんです。今から約2億年前の三畳紀、海だったこの地の海水がゆっくりと干上がり、水が蒸発し、アルプス褶曲(しゅうきょく)といった地質構造上の動きによって海の塩がこの地の山の岩の中に閉じ込められました。これがBEX の塩鉱の由来です。
この塩鉱の近くにあるブドウ畑で実ったブドウは、当然のことながら土壌のミネラル分をたくさん吸っているので、そのブドウから造られたワインも、ミネラルたっぷりのしっかりした味わいになるという道理です。
海の無いスイスでできたワインに悠久の昔の海を感じるロマンが、人を惹きつけてやまないワインの魅力なんでしょうか。
とまと