先日仕事の関係で長崎に行き有名な歴史、史跡のある料亭2軒に行く機会がありました。
1日目は夜の宴会で「丸山 花月」寛永19年(1642)から366年の歴史ある老舗料亭に伺いました。「長崎ぶらぶら節」の小説(なかにし礼原作2000年吉永小百合主演 映画化)の舞台であり、また司馬遼太郎の「竜馬が行く」にも度々登場するまさに史跡料亭です。
集古館には数々の歴史的な品を展示しており江戸から幕末、明治と長崎を舞台に活躍した国際人の社交場を今にして味わうことが出来ます。
料理は当然長崎の料亭料理として有名な卓袱(しっぽく)料理でした。有名ですので説明は簡単にしますとオランダ、ポルトガル、中国の料理を和風にアレンジした江戸鎖国時代に生まれた料理です。卓袱の作法として最初に女将が「御鰭(おひれ)をどうぞ」の言葉から宴会が始まります。御鰭とは鯛の胸鰭の入った吸い物で「お客様お一人様に対し鯛一尾を使っておもてなしさせていただきます」との意味が込められているそうです。御鰭から始まり全15品、締めに甘いお汁粉が出ます。
2日目は「富貴楼」というこれも有名な料亭で昼の会席料理を頂きました。前身の「千秋亭 吉田屋」は明暦(1665)から343年の歴史がある料亭で現在の「富貴楼」の名前は明治22年2月、時の内閣総理大臣伊藤博文が来向のおり当時の女将「トミ」に頼まれ名付けられたそうです。こちらも歴史的な背景が数多い料亭のひとつです。
「丸山 花月」「富貴楼」いずれも卓袱料理(夜)、会席料理(昼)を楽しむことが出来て歴史的な趣も料理も超一級品です。語りつくせない思い出になりました。
私の家族は子供がいるため今までの長崎旅行はハウステンボスなどに行っておりましたが、今回の機会に長崎の歴史と料理を堪能できたことに感動しました。是非また家族と共に行ってみたい場所のひとつとなりました。
砂糖屋 けんちゃん